普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

蛇籠の謎(解けてはいないです)

とある日、出社時のお昼ご飯を求めてさまよい歩いていたところ、なんの変哲もないオフィスビル前にこんなものが。

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石の詰まったカゴ…?装飾物としては無骨すぎるというか、装飾の役割を果たしてないだろうこれ、という感じである。

男の正装は筋肉です!などという考えを持っているひとであればあるいはこれも最高のエクステリアであるのかもしれないが、たぶんそれはない。あってほしくない。というか筋肉が正装と言い出すひとってなんだ。

唐突に置いてある石の詰め合わせ(しかも間隔をおいて複数ある)の存在意義が理解できず、かといって見過ごせない存在感を放っていたので人類最大の叡智、インターネット検索をもって調べてみたところ、これは「蛇籠(じゃかご)」というものであることがわかった。

ウィキペディアのページもあったので知っているひとは知っているくらいの代物であることがうかがえる。

ウィキペディアには概要として

"竹材や鉄線で編んだ長い籠に砕石を詰め込んだもので、河川の護岸や斜面の補強などに使用されてきた。"

こういった記載があった。

なるほど、治水グッズということか。大枠で土嚢などと一緒のようなものかと一瞬納得しかけたが、蛇籠の設置場所には大暴れする河川はない。オフィス街のビルの空きスペースに「とりあえずいったんここに置かせて?」と置いたものの置いた本人がめんどくさくなってそのまま放置されてしまったかのようなたたずまいでそこに存在している。理解はしたが納得はしていない。

もしかして余った建材を詰めて置いてあるだけなのでは、と蛇籠であることすら疑わしさを感じつつも、もしかしたら昔この辺りは治水が大変な地域でそれを忘れないためにモニュメントとして置いてあるのかもしれないなと無理矢理納得することにした。本当のところはどうか知らないけれども。

 

そしてまた別の日、自宅付近を移動していたところにこれが。

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またいた!

この写真からはわからないけれども今度はマンションの前に設置されていた。

これは絶対元暴れ河川に対するモニュメントの線はないなと改めて調べてみたところ、建物の装飾として蛇籠がイケてるみたいな情報が見つかった。

これが…ですか。今度は理解も納得も出来なかったが「そういうならそうなんでしょうね」と蛇籠との間に距離がうまれた。

だがしかし。このマンション前の蛇籠は好みの問題はともかく装飾物としての役割を果たしているかもしれないが、会社近くのビル前蛇籠はあまりにも装飾物というには無理がある。

場所、置かれ方どちらをとっても建物に彩りを与えていない。なんなら建設系廃棄物、よくて拷問器具(ひとと一緒に水に沈める)にすら見えてくる。

もしかしてあれか、施工者の正装は筋肉だったりするのか。それであれば無骨に配置されたビル前蛇籠も装飾物として置かれているのかもしれないと思える。いや思えないけど。こうしてまた「そういうんならそうなんでしょうね」と蛇籠との間にさらに距離ができるのであった。

 

相当てきとうなこと言っているので真実をご存知の方はぜひともご教授いただけますようお願い申し上げます。  かしこ