普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

「3割うまいに」つっこんだら負けみたいなとこある

最近月曜は在宅勤務の日と決めているので本日も在宅勤務。週のあたまをぬるりとすべりだすこの感じ、とても快適だ。

ぬるぬると仕事をこなし、ぬめっと業務終了したのち、透析クリニックに向かう。

透析クリニックの近くにぎょうざの満州があり、今日も「満洲、あるな」となんの感慨もなくお店の横を自転車で通り過ぎようとしたときに、ふだん気にもしていなかったものが目に入った。

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レバニラ定食の展示、ピンスポ当てである。

なんと説明したらよいのかわからないのだけど、すごくいいと思うのだ、この感じ。

丸いボードにレバニラ写真。昭和感がすごい。レバニラというチョイスもよいし、定食の紹介としながらもレバニラ以外の定食部分の内容が一切わからないのもよい。そしてスポットライトがあたっていることで誇らしげにすら見えてくる。わけもわからずきゅんとした。

こういう絶妙に洗練されていないメニュー写真を見るとなぜだかディズニーランドのトゥモローランドにあるハンバーガー屋を思い出す。

トゥモローランドのバーガー屋はレトロモダンぽさがあるのでこれとは全然違うし、むしろ昔のショッピングセンターのフードコートのほうがこの感じに近いのだけど、昭和っぽいメニュー写真といえば僕の中ではトゥモローランドなのだ。よいものとして扱いたい気持ちがそうさせるのだろうか。

合コンの際、事前に相手どんなひと?と聞かれたときなんの迷いもなく、どんなひとが来ようともガッキーに似てるひとくるよ、というのと同じようなものかもしれない。

似てると思うのは自由だし、目にうつるものすべてが同じように見えているとは限らない。君の見ているガッキーと僕の見ているガッキーは実際のところまるで違う姿をしているかもしれないのだ。

だから昭和のにおいをぷんぷんとただよわせるレバニラ写真とトゥモローランドが一緒でもなんら不自然なことはない。レバニラはガッキーだ。

つよい心をもって主張をしてみたものの、満洲ってあまり行ったことがない。上京したとき初めて住んだ街にあったので、ずっと存在は認識しているのだけど、どうも外食先としての候補にあがってこなかった。

しかし今日で認識が変わった。これからは王将と満洲があれば満洲を選ぶだろうし、くるまやラーメンと満洲でも満洲を選ぶ。

しかしすがきやと満洲だったらすがきやかもしれない。好きなんすよ、すがきや。東海地方出身者のたしなみとも言えるすがきやには背中をむけられないな。

でも満洲も関東地方のすがきやみたいなところがあるので僕のすがきやに対する気持ちと似たような気持ちで満洲を想っているひとも必ずいるだろう。あと山田うどんをホームとしているひとも結構いそうだ。

 

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満洲といえばこのフレーズ、「3割うまい」。

言いたいことはわかるけど、どう考えてもつっこまれるだろうという無防備なキャッチコピーだ。ここまでくるとつっこんだら負けみたいな空気すらある。コピーを考えたひと、いきおいでしゃべるタイプのひとなんだろうな。

ちなみにこのキャラクターはランちゃんというらしい。ラーメンのラ、チャーハンのンでランちゃんとのこだけど、これまたすごい。そこ、ギョウザ入ってこないんだ。ちくしょう、ついちょっかいをかけてしまう。

ぎょうざの満州でこんなにあれこれと考えさせられる日がくるとは。満洲に対してなんかもう芽生えている。

これからはぎょうざの満州に対して敬意をはらい接していこうとレトロレバニラ写真を通じて思わされるのであった。