普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

概念自販機コレクション

モンスターハンターをプレイしたことがあるひとならば、同系統(例えばリオレイア装備)で装備をまとめることにこだわりをもっているとひとが少なくない人数いるはずだ。

装備のひとつひとつの性能よりも、同じ系統で装備を揃えることによる統一感、統一したことによる恩恵、なによりもそのスマートさに満足感を得るのだ。

いきなり何を言い出しているのかと言うと、僕は自販機にもそれを感じているのでせめて少しでもわかりやすい説明できないかなと思ってみたもののモンハンだって人気こそあれど、そこまで一般的な話題でもないな。

他だとなんだろう。全身むげん堂とかだろうか。いやそれもどうかという話ではあるが。

とにかく統一感というのはあったら見ていて気持ちが良いし、それが自販機に反映されているとなんとも高揚感を得られるという話なのだ。

どういうことかというとこういうことである。

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「おーいお茶」のみの自販機。

めちゃくちゃおーいって呼ばれまくっている。これだけの数からおーいって呼ばれたらめちゃくちゃ怖いだろうな。悪夢で見てしまいそうなシチュエーションだ。というか三途の川の向こう側っぽさすらある。呼ばれてるけど行っちゃダメなやつ。

そう考えるとちょっとした怖さもあるが、この統一感は見事だ。これだけ「おーいお茶」しか売っていないのに自販機上部、内部の広告まで「おーいお茶」だ。すでに選択肢などないのにゴリゴリに一品を押してくるこのハートの強さを見習いたい。今回だけじゃなく今後も買い続けるようにトラウマ級に製品を心に焼き付けるつもりか。

 

冒頭で言いたかった事が伝わっただろうか。

ここまで綺麗に一品押しというのはあまりみないけれども、コンセプチュアルな自販機というのを見つけては写真におさめている。

 

つぎはこちら。

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だし一色。

そもそもだしかよという話ではあるのだけれども、統一感をもった自販機に貴賎はない。

これもまた素晴らしい自販機ではないか。製品チョイス、統一感ともに素晴らしいけれども駐車場に設置してあって、誰が買うんだこれと思ったが、張り紙に「営業のみなさん、訪問先へのおみやげに」みたいなことが書いてあった。

あー、なるほどー!…ってなるか?打ち合わせにやってきた営業さんが「いつもお世話になってますー。これ、だしなんでどうぞー」っていきなりだし渡してきたら「え、ええ、どうも…(おれ…いつもそんなだしを必要としてそうに仕事の話をしてたのかな…)」となってしまう。いやそれもなるか?

ちなみに右上の「うまだし」は買って飲んだ。誰が買うんだろうってお前じゃないかという、まさにおまいう案件であった。ほんと、こういうの多いんです。すんません。

だしはこれだけで飲めるような味付けでほっこりした。これたぶんコンビニおにぎりとかにかけて食べたらめちゃくちゃおいしいだろうな。出汁茶漬けとして。

価格帯も絶妙なのでこの自販機で物を購入するというだけで非日常を味わえる。今度は自宅用に希釈して使うだしも買ってみようかと思う。

 

上の2つは同じ製品、もしくはかなり近い製品でまとめてあるという僕の中では理想的な自販機ではあるが、やはりそうそうお目にかかれない。

しかし、統一感とはなにも同じものばかりを並べることのみをさすということではないのだ。

つまりこういうことである。

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電解質補充し放題。

こういうまとめ方もあるかと膝を打つばかりである。この自販機だけで地域一帯の電解質問題は解決だ。電解質に問題を抱えている地域というのがそもそも問題ありすぎるという話ではあるが。

この自販機、どこに設置されていたかというと、個人医院の駐車場である。おそらく多くのひとが腑に落ちる設置場所であると思う。設置場所の妙も含めて鮮やかな自販機だ。

 

まだ他にも別系統で分類できそうな自販機もあるのだけど、今日はひとまずここまで。

統一感とかでなく、珍しい自販機そのものにまで手を広げてしまいそうな気もしないでもない。そうなるとある意味沼となるのでそこそこの程よい距離感で自販機をぬるりとながめていこうと思う。