普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

フムスフムスって相づちっぽさがある

最近仕事がずっと忙しい。とはいっても忙殺されるとかそういうレベルではないし、毎日遅くまで残業しなければいけないとかいうほどでもない。ということはちょうど良いということなのか。よくわらかなくなってくるな。

ただ、今までする必要がないと思っていた残業をするようになったので業務量は増えたのだろうと思う。

昨日もなんだかんだと残業し、最後は同じ島で自分ひとりだけになっていた。どうしたことだ、これは。こんな人間じゃなかっただろう、自分。と、よくわからない種類の戸惑いを覚えている。もっと放屁でもしながらエンターキーバシーンと叩くようなわけのわからないサラリーマンになっていこうかと思う。

 

せっせと働いたあとはおいしいものでお酒が飲みたくなるもの。昨日の仕事後、妻と夕食は何にしようかと相談したところ、久々にケバブはどうかということになり、仕事帰りにケバブ屋に寄った。

ずっと前からそこにあることは認識していているのに利用したことがないお店というのは誰しもあるものだと思う。このケバブ屋もそのひとつだった。

こういっちゃなんだけれども、そんな大繁盛しているイメージというのはなかったのに、昨日に限ってはひとが並んでいた。これも緊急事態宣言の影響か。どこも早めに店じまいするから家で飲むのに向いているおつまみを嗅ぎつけるのだ、呑兵衛たちは。

そうして並んでいるあいだ、テイクアウトメニューの写真をながめていたところ、ケバブとならんであったメニュー。それが「フムス」。

ケバブ屋の前を通るたび「フムス、か…」と引っ掛かりを感じていたのだ。語感がオタクの相づちっぽいなとかそういう部分で。

これ、もしかして今日なんじゃないの?フムスと契っちゃうなら今日をおいて他はないんじゃないのかい?とずんずんと心の中のフムスゲージの高まりを感じた。そして溢れる想いを叩きつけるようにオーダーしたのだ。フムスを。

それにしてもこのフムス、メニュー写真はあるのだけど、写真を見てもいまいちどんなものかよくわらからない。雰囲気的にナンとかあっち系のパンみたいなものなのかなと思っていたのだけど、店員さんはカウンターの下でフムスを用意していたようで、家に帰って開封するまでその姿はようとしてわからなかった。

そして帰宅。いよいよフムスとの契りの瞬間がやってきた。

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左官の材料…?

塗るの?これ塗るやつ?

思ってたのと全然違う…!というかお店にあった写真とも全然違う!!

まさかのペースト状の食べ物だった。それになんというか色もアレだ。でもこんなに食べたことのなさ溢れるものというのも珍しいので喜び勇んで口に運んだのだった。

そしたらかなりスパイシーで結構好みの食べ物であった。ケバブのスパイシーさと同じ系統のスパイス感。粉っぽさもあるにはあるが、ホットケーキミックスを生で食べられるひとなら大丈夫だろう程度の粉っぽさだ。

こうして、そうか、フムスとはこいうった食べ物であったかとまたひとつ世の中の広さを知ることとなった。

ちなみにケバブはおかずケバブとしたため、酒のつまみとして優等生の座をほしいままにしていたことをご報告致します。

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当然妻もフムスを一緒に食べたのだけど、妻もイケるようであった。最終的にご飯のうえにフムスを乗せてひとくちフムス丼を作り出すというトリッキーな食べ方をしていたけど、これは先週土曜にキッシュで米食べさせるというあのトリッキーおしゃれカフェの残存思念か何かか。

 

あるのは知ってたのに利用したことはないというお店は生活圏内にまだまだある。こういった新鮮な経験が出来たりするのだから、もっと積極的に利用していくべきだなと改めて感じた。

そうじゃないといつのまにかなくなってしまって次は何ができるのかな〜って待ってたら美容院か歯医者か整体という、それ思いっきりレッドオーシャンなのではという三大がっかり新規オープンに出くわすことになってしまう。

みなさまにおかれましても風景でしかなかったお店を生活の一部とすることをお試しいただきたいと思う次第でござります。