普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

そりゃそうでしょうね過ぎる風評

金曜の在宅勤務を差し出して獲得した木曜在宅勤務。結論から言うとめちゃくちゃよかった。

ふだん、在宅勤務の日は勤務後に透析に行くというルーチンになっているのだけど、それがないだけで時間のゆとりが段違いに違う。まあ透析に行ったとて最中はわりとのんびりしているのだけど。ただ如何せん時間が長い。4時間ベッドのうえで過ごすのと家で自由に過ごせるのでは雲泥の差だ。

在宅勤務時では基本的に残業しないうえに通勤時間もないので仕事が終わった瞬間から無双モード突入である。昨日などは仕事後、少しのんびりしたあとに思わず飲みに行ってしまった。そしてある程度満足して帰ってきてもまだ20時前。最高じゃないか。

帰った後に雑事を片付け、飲み直してうとうとしたのが22時半頃。なんと23時前に寝るという快挙まで成し得た。日々の生活はかくあるべきとまで感じた次第である。僕の場合は家で働くことでQOLの底上げをできるようだ。

 

そして本日。(在宅勤務の観点から)サクリファイスフライデー。先日の失敗プロモーション映像の再録のために出社してきた。朝いちから始めることとなっており、撮影部屋に入ったら前回のメンツに加えてそこにはフロアのボスがいた。しかもノリノリのボス。

前回の映像を確認した際に思うところがあったらしく、自らディレクションのために乗り込んできたのだ。光の具合とか、カメラのアングルとかけっこうあれこれ指示していた。うーん、やりづれえ。

しかし、指示が多いということは裏を返せば完成のビジョンを持つ人間がおり、それに向かってやることがあらかじめ決まっているということでもある。前回のわりと出たとこ勝負みたいな感じよりはこの方が結果的には良かったのかもしれない。

結果、前回よりもまとまった感じのものはできたような気がする。でも僕がそう思ったところで意味はないので取り直しにならないことを祈るばかりだ。

さて、仕事に戻るかとフロアをうろうろしていたら僕が所属している島とは別の島の職員の方から「ちょっと…」と声をかけられ、明らかに不穏でしかなかったので身構えたところ、内容は同じ島所属のうざおじ(うざいおじさん)の件だった。

うざおじの態度が相当によくないらしい。うざおじに仕事を引き継ぐ前まではその職員の方の仕事のフォローを僕がしていたのだけど、うざおじに変わってからやりづらくて仕方ないというのだ。僕も正直うざおじのことは好きではないので「そりゃそうでしょうね」の気持ちではあるのだけど、あんまり露骨なのも僕の風評に関わるので「じゃあ、上司にそれとなく言ってみます」とお茶を濁した。

約束したからには上司に言わないわけにはいかないのでうざおじ不在時に上司に伝えたところ、同期のよしみなのかなんなのか、うざおじの悪い噂にはちょっと不服そうだった。打つ手を誤ったかもしれない。こういうの、やっぱり苦手だなあ。ゆるーくやっていきたいっす。ひとはそれを事なかれ主義というかもしれないけれども、波風立てないようにするのも処世術よ。

ちょっとした心のざわつきを乗り越え、お昼ご飯を経て午後の仕事へ。再びフロアをうろうろしていたら今年に入り僕が所属の島から別の島へ異動していった女傑から声をかけられた。

「ちょっと!〇〇さん(うざおじ)、なんなの!?」と、なかなか吹き上がっている。

吹き上がる女傑

なにやら別の島の人間の仕事のやり方についてあれこれと指示出しを始めたらしい。うざおじが同じ島に着任したばかりの頃に僕も同じ目にあっているので状況はよくわかる。うざおじの言っていることや考え方そのものが全て間違っているわけではないのだけど、なんかやたら癪にさわるというかなんというか、やり方が下手というか。

プロモーション映像のときはボスから指示出しがあってやりづらさを感じつつも結果オーライだったのに比べ、うざおじにはなぜここまで納得感が湧かないのだろう。人徳とかそのあたりの部分なんだろうか。ボスは伊達にボスではないということか。

そういったあたりからもうざおじがボスに進言してボスからそのやり方を浸透させるというのならまた印象は違うと思うのだけど、着任してそう時間の経っていない立場でありながら「おまえら、間違ってる!」と言わんばかりの仕事のやり方の押し付けようは気分の良いものではない。そりゃ揉める。基本的に相手の言い分とかやり方を尊重するとかなくて、自分が正しいと思ったらそれをやれしか言わないのも問題なのだろう。

最近出社のたびにうざおじのよくない話の相談をされるような気がするな。着任時から感じていたモラとかパワとかのハラスメント感が日に日に増しているのがその要因かもしれない。シンプルに評判が悪い。ここまで露骨に評判の悪いひとというのも今の職場に勤め始めて初かもしれない。

でも考えようによってはそこまで自分を信じて我が道を突き進めるのとかある意味羨ましさも…いや、ないな。ああはなりたくないや。僕は事なかれ主義で凪の海でいよう。

ダイバーシティって聞くといまだにお台場を思い出してしまう

職場で、何やら所属しているフロアの増員のための社内公募を行うらしく、その宣伝動画に駆り出されることとなった。選ばれた理由は同じフロアの他の人員に比べて病気だの子育てを理由に堂々と在宅勤務を多めにし、時差勤務で早い時間のうちにとっとと仕事を終えたりしているからである。

いわゆるダイバーシティに富んだ働きやすい職場なんですよとアピールするためのパンダちゃん役である。ふだん好きにさせてもらっているだけに断れない。

そのため、昨日は出社して間もなくその撮影にとりかかった。動画は3分ほど、編集なしの撮って出しとのことなので、最速で3分で終わるということである。そんな安易な考えで撮影部屋入りしたところ、僕の喋るパートの原稿をその場で決めていた。なんとも雲行きの怪しい展開。

そうは思ったものの、早く終わらせたい思いもあって僕からも積極的に喋る内容をアイデア出しし、その場でまとめて思いのほか内容は早くまとまった。ふつうの曇り空くらいの空模様にはなってきたような気がする。

よし、じゃあ撮っちゃおうかとアレな撮影風に収録ははじまり、ひとまず撮ったものを確認しようとするも、撮影者がどこにそのデータがあるかわからないとのたまった。お、再び空がどんよりしてきましたね。

やっとの思いでデータを発見。内容を確認したところ、音声が録音されていないとの由。もう完全に暗雲が立ち込めている。視界すら怪しいぞ、これは。

その後、音声がとれないまま数回のリハーサルという名の失敗レコーディングを重ね、けっきょく午前いっぱい拘束されることとなった。この感じ、よくない方向の文化祭の準備時間的だなと思ったが大人として言わないでおいた。

 

何も成果物を得ることなくお昼ご飯(仕事もしていない)。オフィスから外に出た瞬間の空気は盛夏のそれではあるが、9月ももう中盤である。この、建物を出た瞬間にもわっと灼熱な感じ、夏の始まり頃に味わうとこれから始まる夏への期待感で満たされるが、夏の終わりも間もなくであろうこの時期だと「今年はあと何回この感じを味わうだろうか…」とセンチメンタルおじさんが顔を出す。

気温への情緒はともかく暑いものは暑いのでお昼は冷やし中華とすることに。

バーミヤン冷やし中華

冷やし中華ってスーパーで買えば麺とタレで1食100円くらいだし、タレも外食のときとそこまで遜色なくおいしいものが多いので外食のときの冷やし中華の価格に身構えていたことがあるが、これだけ豊富な具をちょっとずつ乗せてくれているのだからどう考えても値段相応である。自分でこんなに具沢山にできないので家で冷やし中華を食べるときは「服、着たら?」くらいに貧相な冷やし中華を食べている。むしろ冷やし中華は外食向きの食べ物であるとすら言えるのでは。

冷やし中華を食べながら、そういえば20代くらいまではひとりファミレスってできなかったなと思い返すなどした。あの頃は「あいつぼっちかよw」的なことを思われるのが恥ずかしかったんでしょうね。若さにありがちな自意識過剰だ。誰も君のことなんか見とらんよと今なら思える。おっさんメンタルを手に入れた今や、ファミレスはもちろん、焼肉だってひとりで行けちゃうし、むしろひとりで行く方が楽だしと思っているフシすらある。逆にどういうお店ならひとりでいくのに抵抗を感じるかなと考えてみたところ、居酒屋という結論に辿り着いた。お店自体は別に大丈夫なんだけど、お酒を飲むと会話をしたくなるからという理由である。なので店員さんなり他のお客さんとなり話せるならおひとり様でも全く問題ない。

 

ぼっち飯でおじさん力を遺憾無く発揮しオフィスへ舞い戻る。さて仕事、と思ったところで午後も撮影の招集がかかった。そりゃまあ撮り終わってないので当然なんだけど。いちおうお昼休みの間にメカニカルな問題は解決してくれたようで、午後の撮影はつつがなく終えることができた。そうは言っても1時間くらいかかったけど。ひとまず終わったからいいや。

 

そして本日、在宅勤務でぼちぼち仕事をしていたら、フロアのボスからメールが入り、動画内の映像とパワポが合ってないだとかの指摘を受けて再撮影の刑に処された。しかも金曜の在宅勤務を返上して。昭和のアニメなら「ひ〜!動画撮影はもうこりごりでやんす〜」と言って画面を丸く閉じながら暗転しているところだ(アイリスアウトっていうらしいですよ)。

そんなこともあって何がダイバーシティじゃいとふてくされて別に用もないのに明日は家で働くこととすることでバランスをとったろうと思います。

 

 

 

電動自転車は坂道がない世界線への導入グッズ

土曜日。わりと早く起きて身支度を済ませる。注文していた電動アシスト自転車を店舗まで受け取りに行った。滞りなく手続きを済ませ、帰りに台湾屋台料理のお店で麻辣だのジャージャーだのオノマトペっぽい響きが豊富な丼をお昼ご飯として調達。

知らない料理だけど知ってる味。麻辣だしジャージャーだった。うまい。

お昼ご飯も食べたところで自宅への業者訪問を待ち受ける。6月頃にカンザイシロアリと思われるけったくそ悪い存在を家の中で確認してしまい、不動産屋に報告し対応を求めていたのだった。

当時はテンポよく対応してくれていたのだけど、「業者から連絡してもらうようにします」と言われてからぱたりと連絡がないまま時間だけが過ぎていたなか、先週いきなり電話がかかってきて急遽業者来訪が決まったという経緯である。

そのアポの電話をしてきた業者の電話口の方は中年女性だと思われたのだけど、個人の携帯電話に電話してきながら僕の名前も確認せずに要件を話し始めると言う豪放磊落ぶりを発揮していた。挙句「不動産屋から住所を聞き忘れてしまっていたから今住所を口頭で教えてもらってよいですか?」と、僕がこのひとの上司だったら嫌な汗をかくこと間違いないであろう切り口で住所確認をする始末。

妻にこのことを話したら「詐欺っぽい…」というリアクションだったが、これで詐欺なら杜撰すぎてお縄まっしぐらというか自分で縄を締め上げるくらいであるので逆に大丈夫なんじゃないかと思い、素直に住所をお伝えした。詐欺なら詐欺でこの先どう展開するのかおもろそうだったし。

結果、土曜に現れたのは実直そうな点検員の方だったので、アポ取りの女性が極端にアレだっただけで会社はかなりきちんとした会社であった。あと、ひととおり家の中を見てもらったけど、見られる範囲ではなんとも言えないというようなふんわりした結果であった。

「場合によっては不動産屋と相談のうえ天井に穴をあけて…」みたいなことを言っていてそうなったらなんか色々エキサイティングな展開だなと静かに心の昂りを見せたが妻はたぶんめちゃくちゃ嫌がるのでどうか穏便にことが済んで欲しい。

点検も終えてまだ14時前。この時間でふたつもタスクをこなして上機嫌となったが、突如猛烈な眠気におそわれ、少し横になるかと気を抜いたら16時過ぎと夕方近い時間。これではだらけて過ごした週末と変わらないのでせっかく新たな足を手に入れたのだからと妻と子と自転車を駆り徒歩圏内ではない初めて行くスーパーへ。

知らないスーパーは単純に楽しい。お肉コーナーを見ているだけでもふだんとの違いでちょっとテンションあがってしまうもの。特にお惣菜コーナーなんてお店の特色が出るのでつぶさに観察してしまうほどである。妻も概ね同じようなリアクションで、このあたりの価値観とか好みが近いのって平和暮らしていくのに重要な要素だなと思ったりする。

日常のアクティビティを堪能し、かといって別にそんなにはしゃぎすぎない買い物内容に落ち着かせ帰路に着く。道中、蚊取り線香のにおいがただよってきてエモみばしった感情が沸き起こる。でもそれが単純に蚊取り線香のにおいが好きだからなのか、ノスタルジーによるものなのか判断できない。そもそも、昭和生まれのわりには蚊取り線香の効果に懐疑的だったるする。ま、風情そのものというか、そんな感じのものではあると思うけれども。

ちなみにこの時点まで僕は電動アシスト自転車には未乗車であったが、夕飯の後、買い忘れが発覚し近所のドラッグストアにひとりで行くことになった際に初乗車を果たした。電動自転車そのものが人生初である。

こぎ出した際のアシストっぷりが素晴らしく、こりゃあ坂道という概念がなくなるなと感じ、別に用事もないのにふだんであれば立ちこぎ必須の坂道までわざわざ赴いてしまった。はよ買い物しなはれやである。感想を述べると世のすべての傾斜をならしたらこういうことなのかとifの世界線を現実のものとして味わったとといえる万能感であった。ちょっと何言ってるかわからないですよね。僕もよくわからないです。

これからの時期、涼しくなってくるしサイクリングとかも良いなあなどと思ったりするも、電動自転車に乗るのは主に妻と子で、僕は電動に比べたら車輪の大きさしか取り柄のない年季の入った自転車に乗ることとなるので坂道が存在しまくる現実世界で立ちこぎしていこうと思う。

 

 

 

カーネル謹製からあげと老眼

最近出社をすると残業となることが多く、昨日も残業で僕にしてはわりと遅い時間まで居残りをしていた。残業までしていると晩御飯を作るのが億劫になってしまいついつい帰りに出来合いのものを買って行ってしまいがちだ。

そんな中、昨日妻からケンタッキーを所望である旨の申し入れがあった。ふだんジャンクなものを避けがちな妻からの意外な提案を喜んで受け入れ、カーネル謹製からあげを購入し帰宅した。

カーネルさん。思えばこのひともきぬた歯科みたいなことしてるな。

ケンタッキーを購入後、お酒の残量に不安があったことを思い出し酒屋にも寄った。バッグもあるから袋はいらないかと酒瓶(ウイスキー)を裸で持ち、もう片方の手にはケンタッキーという「こいつ、今からケンタッキーで一杯やる気満々だな」と誰の目にも明らかな風体をしている自分に気づき、そそくさとお酒をバッグにしまった。

帰宅しケンタッキーを堪能。やはりうまい。思えば、ケンタッキーって揚げ物でありながら揚げたてであることをアイデンティティとしない稀有な存在である。その赦されようは揚げ物業界随一と言えるだろう。

揚げ物界の異端児

逆に、揚げたて以外認めてもらえない側の極北はフライドポテトで間違いない。あの子、時間経過とともに可哀想なくらいに価値が急落するんだもの。わずかながら冷めたしおっしおのポテト好き派も存在するが、完全にマイノリティである。その代わり揚げたての輝きようは無類であることは言うまでもない。

ちなみに、ケンタッキー揚げたては別の食べ物なんじゃないかというくらいにおいしいらしく、お店の迷惑にならないようにありつくには開店直後に行くのが良いらしいです。DPZ情報。

dailyportalz.jp

ケンタッキーで一杯やる気満々に見えて恥ずいとか言っておきながら当然のごとくケンタッキーでまんまと一杯やって満足しこの日は就寝した。

 

明けて本日、お昼の電話番がいないからという謎理由で出社を余儀なくされたので仕方なく出社。

最近会社に履いて行っているズボンのファスナーが壊れてしまい、自分で直しはしたものの調子があまり良くなく気づくとフルオープンの猥褻物陳列未遂となっている。前日も会社で1回、今日も朝出る前に玄関で1回ワイチン未遂を繰り出し、今日なんて朝の急いでいるタイミングだというのに玄関で1度ズボンを脱いで修理をした。

修理をしている最中に突然真理に辿り着く。

「これは人生の時間を無駄にしている…!」

と。こんなことに時間を取られるくらいなら買い直した方が良いに決まっている。たかだか数千円のために心理的ストレスと何も生み出さない時間を差し出し続けられない。よし、新しいの買おう。

朝のワイチン回避対応のせいでふだんより数本遅い電車に乗るはめに。ここのところ味わっていなかったけっこうなお手前の満員電車で、スマホを見るにも肘を曲げ切って顔近くまで近づけないといけないくらいにスペースに余裕がなかった。そこで気づく。「あれ…?なんか字が読みづらい…?」

こ…これは…!!

試しにスペースのない中スマホを顔から少し遠ざけてみると文字はくっきりはっきり快適ちゃん。すらすら読めてしまうのであった。

そうですか、ついにきましたか。老眼ですよ、老眼。老いた眼。意外にこないもんだなーなんて思ったらすぐきた。隣にいた。いつかは、なんて思っていたけど実際くるとやっぱり自分も老いているのだなとしょんぼりするのであった。

こうして、謎の電話番出社日は老眼記念日となり、上司にその旨を伝えたところ「ようこそ」となんだか嬉しそうにしていた。まだそっちには行かんよ!

仕事はまあまあなペースでこなしたものの、透析時間に間に合わせるために定時より前に仕事を切り上げ透析に至る。これからの老眼ライフのために透析の時間中、メガネでも選んじゃおうかなとか思っておるところです👓

解き方を知っているか知らないかの問題もあると思うんだ

短慮さを試すテストのひとつに、「バットとボール問題」というのがある。

バットとボールを合わせて1万1000円、バットはボールより1万円高い、ではボールの値段は?

というものである。反射的に「え、ボール?1,000円でしょ?」となってしまわないだろうか。僕はなった。しかし実際のところの答えは500円である。

最初、答えを見てもまったくピンとこなかったが、冷静に考えればボールが1,000円だとそれより1万円高いバットは11,000円となり、ボールと合わせたら12,000円となってしまう。ということなので500円のボールとそれより1万円高いバット、10,500円合わせて11,000円のお会計でございますぅ。ということだ。

はー、なるほど。短慮のお手本みたいな僕がボールは1,000円と脊髄反射で答えてしまうのは道理であるかなとは思うのだけど、ハーバード大学マサチューセッツ工科大学プリンストン大学という世界の名だたる名門大学に在籍するお歴々も50%ほどが同じように1,000円と答えてしまったという。

そこで思った。これは「知っているか知らないかの問題」なのではと。答えを知った上で考え直せばその答えは「まあそりゃそうよね」になるし、今後同じような問題、状況に出くわしたときに対処ができるようになるだろう。

そういう側面から、初見殺しな問題というか、ある種のひっかけ感はある問題だと思うのだ。だからこそテストに使われたりするのだろうけど。そしてこの答えを最初からきちんと導き出せるひとというのは物事に対して浅薄な判断を下さないひとなのだろうと思う。法務部とかで働いた方が良いタイプのひとだ。

しかし一方でその考え方ができるひとが必ずしも善人であるとは限らず、こういった言葉のロジックを利用して違法ではないけど適法かと言われれば眉をひそめるシステムを生み出すひとがいるのだろうと思ったりする。

そもそも数学って解き方を知っているか知らないかで出来る出来ないがぱっくり別れる。そこに想像力が介入する余地が一切ない。そういうところが苦手だったんだよなあ。でも逆に、「真実はいつもひとつ」みたいな、必ずたどり着く答えがあるというところが好きというひともいるだろう。要は好みと向き不向きの問題ですよね。

そこ言うと僕はふんわりした答えでもギリセーフになる場合もあるという国語が好きだったし、他の科目よりは少しだけ得意だった。想像に頼りすぎて謎漢字を生み出したりしていたけれども。

そのあたりを考えると限られた情報から数字を導き出すということなので体裁としては数学ではあるが、バットとボール問題に関してはそれだけではない生きるこすっからさみたいなものを試されるものがあるかもしれない。数学の文章題って考えるひとのセンスどうなってんだというものがけっこうあるからそのひとつといえば当てはめられなくもないかもしれない。

それにしてもこのボールの値段を教えてもらえないシチュエーションってどんなシチュエーションなんでしょうね。問題と見せかけてここから始まる寸借詐欺の序章かもしれない。

雨の週末の所感

天気に恵まれない週末であった。こういうときは家から一歩も出ないに限る。時折強くなる雨音をBGMに先週帰省した際にお土産としてもらってきていた生落花生を茹でることとした。

茹で前写真しか撮ってない

この茹で落花生という食べ物、初めて知ったのは小学生くらいのときだったと思う。小学生のとき1回食べたきり、大人になるまで落花生を茹でるという食べ方に巡り合わなかったのだけど、もしかしてあまり一般的な食べ方ではないんだろうか。

まあ確かに味はともかく食感は好みが分かれそうな気はする。落花生と言えば殻を剥いて、そこから出てくるのはカリッと食感のピーナツであるが、茹で落花生は殻からしてじゅくっとしているし、中身もしおっとした感じはある。それが良いと思えるかどうかがターニングポイントだ。僕はけっこう好きですけれども。

茹で落花生による小さな幸せを得て、お次は郵便物の整理。投函されているチラシの類はだいたい捨ててはしまうのだけど、ひととおり目は通す。その中でもナポリの窯のデリバリーのチラシに目を引かれた。

タモリさんが…?

正直、このピザ自体はそこまで僕の好みではないのだけど、タモさんが食べたいと言っているというのはあまりにもパワーワードすぎるなと感じた次第である。よく知らない一流のピザ職人のお墨付きよりもタモさんのお墨付きのほうが「タモさんが言うなら…」と思ってしまう自分がいるのだ。自分にとってのタモさんへの信頼度を再構築した週末となった。いつどこで言っていたのか謎だし、そもそもタモさんこんながっつりをピザ食べたがるのかなと疑問に思わないでもないが、勝手に名前を使うわけもないので何かしらの形でタモさん公認なのだろう。

タモさんパワーでピザを食べるのかと思いきや、夜ご飯は串カツをウーバーイーツで頼んだ。雨が降っているけどどうしても外のものが食べたい衝動に駆られ、配達員の方には申し訳ないなと思いつつもつい頼んでしまった。

ただ、一説には雨の日はこの時の僕みたいな出不精が増え、稼ぎどきであるとも聞く。そういうことであるなら雨の日の配達依頼の罪悪感も薄れるのでどなたか真実をこっそり教えてください。

 

明けて日曜。やはり天気は良くない。平日になかなかできないゲームをやりためて過ごす。最近本当にゲームをやる時間がないので始めたゲームがいつまで経っても終わらない。ある意味コスパがよいかもしれない。ちなみに今やっているのはFF7リバースで、7月初旬から始めたと思うのでもう2ヶ月経過している。長旅だなあ。

ゲームもそこそこ楽しめたところで夕方。この日は飲みに出かけることについて事前承認をとっていた。閉店してしまったかつての行きつけの飲み屋の元店主が、新天地でかつてのお店風に切り盛りする1日と知らされていたのだ。

そのお店で出されていた看板メニューの数々が再現されていたので、その中のひとつであるハンバーグをオーダー。

鉄板焼きやのようでよき

何が素晴らしいかって、おいしいのはもちろんなのだけど、店主は僕の食が極細なのを知っているので量の調整を提案してくれることである。他のお店なら「食べたいけど量がなあ…」と諦めるところをフレキシブルに対応してくれるところが最&高。

僕はそれなりに早い時間に行っていたので元常連はまだこの時点はそこまで多くはなかったが、その後続々と駆けつける元常連だち。行きつけの閉店以来会ってないひとなんかもいたけど、あの場で独自のグルーヴを共有したひととは「おう、先週ぶり」くらいの感じで再び生産性のない話で盛り上がったのであった。

あまりに楽しすぎて予定していた帰宅時間から大幅に遅れてしまい、妻からのひと怒られが発生したものの、お土産作戦でそこはなんとか乗り切った。

はあ、やっぱりあのお店はかけがえのないものだったのだなとほんの少ししみじみ。次回があることを願って止まない。

1メガ1円の量り売りあったら意外に流行るかもしれない

空前の通信制限期間を過ごしている。今週の火曜日になんだか通信が遅いと感じ、スマホを再起動してみたりしてはみたが一向に状況が改善しない中、はたと気づいた。「こりゃギガを使い切ったというやつでは」と。

スマホのデータ使用量のお知らせはキャリアメールに来るようになっている。ふだん迷惑メールとモスバーガーのメルマガしかこないキャリアメールを見る習慣がないため気づかなったが、確認してみたところジャンクメールの山の中にお知らせメールが埋まっているのを発見。掘り起こすことに成功した。

やはり通信制限だったか。火曜に気づいたので27日。月が変われば制限は解除されるのでこの時点で不便のある状態で過ごすこととなるのは5日間。1,000円払って1G分のデータ使用ができる追加オプションが購入できる。

1,000円でこの緊縛から解放される

不便を1,000円で解決できるなら買っちゃおうかなと思ってみたものの、家と透析クリニックではWi-Fiがあるし、会社もその気になればWi-Fi使えるしな、と思ったらなんだかその1,000円が惜しくなってきた。

よし、ちょっと通信が遅いくらいよいじゃないか。待つよ、あたしゃあ。こちとらインターネットADSL時代を過ごした人間だ。画像のページが開ききるまでに生まれた子どもが成人するんじゃないかというくらいに待たされたことだってある。それに比べれば通信制限がある中でだって通信速度は快適と言えるレベルだろう。

そう思って今日まで過ごしてみたところ、WEBページはまあ遅いながらも閲覧可能という程度であったのだけど、ポイントアプリがなかなか起動しないとかSpotifyがまともに作動しない等、ただインターネットの海をじゃぶじゃぶしていた頃とは状況が大きく違うことに気付かされた。

僕はそこまでスマホとかネットとかそういったものに依存している方ではないかと思っていたけど、その僕でこれなのだからデジタルネイティブ世代なんかは耐えられないんじゃないだろうか。耐えられないとかいうレベルじゃなくライフラインを断たれるレベルだと思われる。

しかしまあ、なんとなく砂漠で迷った旅人に水を高額で売りつけるような商売だなと思えなくもないんですけれどもこれは僕が時代についていけてないだけなのだろうな。しかもオアシスまでは歩ける距離ですけどね、とお知らせしたうえで水を買うかを旅人に判断してもらうという。買わんでも死なんけどね、と。

そもそも1Gのデータ量が1,000円というのが適正価格であるのかというのも何と比較してよいかわからない程度には新たらしい概念であるように思えてきた。

大根が1,000円と言われれば咄嗟に「たっか!」となるのは大根がその価格で売られていないことを知っているからである。しかしデータが1G1,000円と言われてもデータの適正価格を知らない僕は「まあそういうなら…」とふんわりした気持ちで受け止めるしかない。判断基準はあくまでデータがどういった根拠で値付けされ販売されているかではなく、”1,000円”という数字を不便と引き換えに差し出せるかどうかということになってくる。まあ厳密に言えば手続きに関わる作業とかサーバ維持費とかそういうところで計算できるのかもしれないけれども。

わ、めんどくさいおじさん発動しちゃった。1,000円でぶつくさ言うなって話ですよね。今度通信制限になったら素直に1G購入しちゃおうかと思います。